【R-18/サンプル】すべてのきせきをのみほして

DaiDai

文庫サイズ・表紙全面箔
全100ページ(表紙含む)/700円
ヒュンケル吸血鬼パロのラーヒュンR-18本です。
ご都合捏造設定あります。

2025年9月21日ダイ大オンリー「大冒険者フェスティバル!!!2」にて頒布。
▼Booth通販はこちら
https://hurutake.booth.pm/items/7388070

▼以下、本編冒頭とR-18部分のサンプルです▼

▼【本編冒頭サンプル】
 自分の人生を振り返ってみると、平穏に過ごした年月はひどく短かったと思う。まるでそういう星の下に生まれたかのように。まだ世界のことを何も知らずに、あの暗い地底城の一角でアンデッドの父や、仲間たちに育てられた時間がヒュンケルにとって最も純粋に、平和であったといえただろう。たとえ外の世界が魔王軍によって蹂躙されていた最中であったとしても、年端もいかぬ子供にとって【世界】というのはせいぜい両の手を広げてぐるりと一周りした程度の広さでしかない。
 だから、その小さな世界がなくなってしまった時、それを壊した勇者アバンとその仲間たちを憎んだ。地底城から連れ出されて今まで見たこともないほどの大勢の人間に囲まれて、まるでかわいそうなものを見るような目で見つめられる。あのときほどの疎外感と、居心地の悪さは初めて体験するものだった。自分と全く違う見た目をしていたアンデッドとずっと暮らしていた時は疎外感なんて全く感じなかったというのに。
 アンデッドの中にもいろんなやつがいる。みんながみんな、バルトスのようにヒュンケルをすぐに可愛がってくれたわけではない。バルトスが拾ってきた人間だから、ヒュンケルを受け入れてくれたのだ。その証拠に、中には人間にひどい目に遭わされて、心底人間を憎んでいるという奴もいた。だが、程なくしてそんなアンデッドたちも、いつしかほかのアンデッドと同じようにヒュンケルの世話をするようになった。
「――ヒュンケル様はどこか親近感が湧くといいますか、不思議と人間のような雰囲気があまりしませんねえ」
 ヒュンケルが言葉をしゃべり始め、自我を獲得してしばらく経った頃、モルグがそう言った。
「父さんに似てきたのかな」
 幼いヒュンケルはその言葉がなんだか嬉しくて、モルグにそう尋ねると、彼は少し考え込む。
「最近というよりは、バルトス様が連れてきたときからそう感じておりましたよ」
「じゃあ、やっぱり父さんはおれの父さんに違いないってことだ」
 物心がつき、時折自分が魔物ではなく、人間であることが気にかかっていたヒュンケルにとって、それは何よりも心強い言葉となった。

 ◇

 窓から差し込む日の光を感じ取って、ヒュンケルは目を開けた。
 最近、昔のこと……特にまだ地底魔城にいた頃の記憶をよく夢に見る。
 大魔王バーンを打ち倒した後、行方不明になっていたダイもついに帰還を果たし、世界は混乱もなくまさに平穏な日々を過ごしている。
 ヒュンケルはというと、ダイを探して共に旅をしていたラーハルトと恋仲になるまでに至り、パプニカ王国の旧魔王城、つまりかつてヒュンケルが育った地底魔城のほど近くに住居を構え、共に暮らしていた。もしかしたら、そのせいでよく昔の夢を見るのかもしれない。
 昨夜の夢に出てきたのは、ヒュンケルが幼い時から甲斐甲斐しく世話を焼いてくれたモルグだった。腐乱死体のような見た目とは裏腹に、物腰が穏やかで礼儀正しく、忠に篤い男だった。ヒュンケルがアバンと袂を分かち、不死騎団長となったときも側近として補佐してくれた。ダイとの戦いのあと、地底城の数多の仲間と共にマグマに飲まれてしまったことを思い出す。モルグならば単身逃げ出すこともできただろうに。
「久しぶりに、墓参りにでも行くか」
 ここに居を構えると決めた後、ヒュンケルは地底城の近くに父であるバルトスと、モルグの墓を建てていた。墓標だけのものでも、そこで祈ることには意味がある。
 早速ベッドから降りて食卓に向かうと、ラーハルトが朝食を作り終えたところだった。
「ああ、タイミングが良かったな。ちょうどできたところだ」
「今日はまた豪勢だな」
 同居し始めた頃、ラーハルトは率先して料理当番を買って出た。ヒュンケルとしては交代でいいのではないか、と思ったのだが、ラーハルト曰く、ヒュンケルの料理は大雑把すぎて耐えられないらしい。ヒュンケル自身、そこまで食事の味にこだわる性質ではない。アバンに師事していたころの食事は確かに非常においしい、と感じたがそれが食べられなくなっても、どうということはなかった。ヒュンケルは当たり前だと思っていたが、実際にはそれは特殊らしい。
 食べ物なんて、適当に塩でも振っておけば良いのではと心底感じていたし、最悪食えればそれで良いだろう、というのがヒュンケルのスタンスだ。割高だが、携帯食料だけでも事足りると思っている。ダイを捜索する旅を始めたとき、ラーハルトにそう言うと、ラーハルトは苦虫をかみつぶしたような顔をして、それだけは御免被る、と返されたのが記憶に新しい。
「ダイ様から果物をたくさんいただいたんだ。デルムリン島に帰省されただろう。そのお土産だと」
 食卓につきながら、ラーハルトはそう話す。そういえば昨日パプニカの兵士たちに稽古をつけるため城まで行っていたな、と思い出した。
 デルムリン島は自然が豊かで気候も温暖なためか、様々な果物が自生している。よく熟れた黄色の果実を一口食べれば、ほどよい酸味と甘さが口の中に広がった。
「すぐに食べ切れなさそうなものは干し物にするか。そのナツメヤシの実はいい保存食になる」
「デーツか……」
 ラーハルトが少し眉を顰めたのを見て、ヒュンケルは首をかしげた。
「嫌いだったか?」
「……少し甘さがくどいと感じるだけだ。ダイ様からいただいたものを無碍にはしない」
 嫌いとまではいかないが、苦手なのだろう。確かに、ラーハルトはあまり甘いものを好まない。一方で、ヒュンケルにとっては馴染みのある食べ物だ。子供の頃、甘い物といえば乾燥させたデーツだった。
「そうだ、今日父のところに行ってこようと思う」
「わかった。それなら昼過ぎまで戻らんのだろう? それならパンと……携帯に良さそうなものは林檎くらいしかないぞ」
 食料庫がダイの土産に占領されているせいで、いつもの肉や卵などがないらしい。
「余った干し肉があっただろう。林檎とそれでいい」
 ヒュンケルはパンを頬張りながらそういうと、適当な奴め、とラーハルトが毒づいた。ヒュンケルから見れば、ラーハルトの方が少々こだわりが強いすぎると思うのだが。

 バルトスとモルグの墓は地底魔城跡近くの日の当たらない岩陰にひっそりと建てられていた。ここが最も地底魔城の、かつて共に暮らした場所に雰囲気が似ていたからだ。
 墓参りと言えば、普通の人間であれば花や故人が好んだ酒や食べ物などを供えるのだろうが、アンデッドである二人は特に食事をとらなかったし、アンデッドが生息するような場所できれいな花は咲かないものだ。
 人間の文化に倣うのはなんだか違う気がして、ヒュンケルはいつも手ぶらで墓参りに来て、とりとめもなく昔の思い出や近況を独りごちるだけだった。
「モルグ、昔のお前の夢を見たぞ」
 当然ながら返答はない。ヒュンケルは二人の墓前に腰を下ろすと、子どのもの頃の記憶を反芻する。
『――ヒュンケル様はどこか親近感が湧くといいますか、不思議と人間のような雰囲気があまりしませんねえ』
 もしかしたら、自分が皆と同じアンデッドではないことを気にし始めていた幼い自分を慰めるための言葉だったのかもしれない。実際のところは、もうわからないが。
「今更そんなところを考えていても仕方がないな」
 ヒュンケルはラーハルトに持たされた林檎を一口囓って、静かに笑った。世界は救われて、混乱の時代は終わった。過酷な戦いを生き抜いた者たちは自分も含め、平穏な時間を享受できている。生涯抱え続けるだろうと思っていた人間への憎しみも今はない。
「今度こそ、この平穏な時間が最後まで続いてくれると良いのだが……いや、オレらしくないな。これは」
 もう以前のような苛烈な戦いはできない身体になってしまったが、ヒュンケルとて戦士の端くれだ。大魔王バーンがいなくなったとて、魔界からの侵略がいつ始まるともわからない。その時がくれば、再び剣をとる覚悟はできている。
「……む、しまった。少し飲み過ぎたか」
 少し話すのに気をとられていたせいか、無意識のうちに水筒に汲んでおいた水を飲みきってしまった。ヒュンケルは自分の喉に手を当てて、首を傾げる。
「最近、やけに喉が渇きやすくなったような……気のせいだろうか」
 ここ数日、昔の夢をよく見るようになってから、言葉にしがたい違和感が少しずつ顕わになってきた。喉がよく渇くようになっただけではない。先ほど食べ終わった林檎も、いつもよりなんとなく、味が薄い気がする。たまたまそういう品質のものに当たってしまっただけだろうか。何の根拠も、確信もないが、直感が告げている。これは、良くない兆候だと。
 ヒュンケルにとって、平穏というのは瞬きの間しか続かない、泡のような存在だった。

 ◇

 違和感を自覚し始めてきてから、身体の変化は足早に進んでいった。ヒュンケルは水差しからコップに水を注ぎ、一息で飲み干した。
 いくら水を飲んでも、喉の乾きが収まらない。空腹感はあるのに、食欲は湧かない。食べ物を口にすると、やけに味が薄く感じて、味覚が鈍くなっている。
 気のせいだ、と切り捨てるにはあまりにも変化が顕著で、ヒュンケルはどうしたものか、とため息をついた。まだこのことを誰にも話してはいない。共に住んでいるラーハルトにも打ち明けるには躊躇いがあった。
 ラーハルトに余計な心配をかけたくはない。ラーハルトはああ見えて世話焼きだ。特にヒュンケルのことになれば、そのために尽力してくれるだろう。だがそんなラーハルトに返せるものが今の自分にはない。そして何より、自分が誰かに助けてもらえるほど、価値がある存在だろうか。その問いの答えをヒュンケルは持ち合わせていなかった。
 ラーハルト以外で、相談できる相手と言えば……、治癒の魔法にも造詣が深いレオナ姫や賢者たちの姿が頭に浮かぶ。レオナ姫はああ見えても口は堅い。とりあえず彼女にだけは相談してみても良いかもしれない。
「明日、少しパプニカ城まで行ってくる」
「……唐突だな」
 夕食の席でラーハルトにそう話すと、少し驚いたような顔でそう返した。
「何か気に掛かることでもあるのか?」
「いや、単に近況の報告にでも行こうと思ってな。たまには顔を見せに来いと言われているし」
 ヒュンケルの言葉は嘘ではない。元魔王軍、しかもパプニカ侵攻を担っていたヒュンケルの身柄は表向きにはレオナ姫預かりということになっている。
「そうか。お前のことだから問題はないと思うが……。飛竜で行ければ楽なのだがな」
「騒ぎになるからやめろ」
 冗談だ、と笑うラーハルトに、ヒュンケルは「お前の冗談は冗談に聞こえない」と口をとがらせた。
「それならついでに体の調子も診てもらえ」
「……!」
 ラーハルトの言葉にヒュンケルは息を詰まらせる。
「最近、食欲が落ちているだろう。そういった心配をされたくないのはわかっているが」
「いや、その……」
「今更だろう。これ以上隠し立てするなら無理矢理にでも医者のもとに放り込むつもりだった」
 ラーハルトは冗談めかして言うが、その瞳の奥には本気の色が宿っている。ヒュンケルの意思を尊重しつつも、もしもの時はヒュンケルの言葉など聞かないつもりなのだろう。
「……わかった。まさか気づかれているとは思わなかった」
 正直に体調が思わしくなかったことを認めると、ラーハルトはすました顔で端的に告げる。
「抱いているときに痩せてきたなと気づいただけだ」
 ヒュンケルは気まずそうに視線を逸らし、はあ、と大仰にため息をつく。
「……おまえ、以前から思っていたが意外とその……無神経なやつだな」
 ラーハルトはパンを咀嚼しながら、「何を今更」とでも言いたげな視線をよこした。

 次の日、パプニカ城を訪れると、突然の訪問にも関わらず、すぐにレオナの私室に通された。侍女に勧められるまま、ヒュンケルは椅子に腰掛ける。
「突然すまない」
「いいわよ。そんなこと気にしないで。それで? 話って何なのかしら」
「実は……」
 ヒュンケルはここ最近の不調を打ち明けた。食欲が落ち、味覚も鈍くなり、食べ物の味を感じにくくなったこと。喉が異常によく渇くこと。特に思い当たる節はなく、原因はわからないと素直にそう告げる。
 レオナはヒュンケルの顔をじいと見つめると、紅茶を一口だけ飲んで口を開く。
「まずは、あなたがちゃんと正直に話してくれたことに感謝するわ。昔だったらギリギリ、それこそ死ぬ寸前まで黙っていただろうし」
「……返す言葉もない」
「ま、ちゃんと相談しに来てくれただけでも嬉しいわよ。さっそく医者に診てもらいましょ」
 善は急げ、と言わんばかりに足早に医者の元に案内され、詳しい診察と治療を受けることになった。といっても原因はすぐにはわからず、色々な薬を試してみて、原因を絞り込んでいくしかないそうだ。
 二週間分ほどの薬を受け取って、帰宅する準備をしていると、ダイがヒュンケルの元に駆け寄ってきた。
「久しぶり、ヒュンケル! レオナから聞いたよ。体の具合が悪いんだって?」
「ダイ。今日は兵士達の訓練をしていると聞いていたが……」
「訓練っていうか……。オレ、教えるの下手くそだからさ。ひたすら手合わせしてただけだよ」
 確かに、ダイは感覚派で体に何度もたたき込んで覚えるタイプだ。以前、兵士の一人に剣術のコツを聞かれたときも擬音語まみれの直感的な説明でますます兵士を混乱させていたことを思い出す。
「そうか。だが、あまり無理はするなよ」
「それはオレのセリフ! ヒュンケル、本当に平気?」
「簡単にくたばったりはしないさ」
 ヒュンケルがそう返すも、ダイは納得できないと不満げな表情だ。
「……レオナからも話を聞いたけど……やっぱりちょっと心配だよ。何かおれにできることがあったら言ってね。力になるからさ!」
「ああ、もしもの時はお前を頼ろう、ダイ」
 ダイの言葉にヒュンケルは素直に感謝を述べる。ダイはヒュンケルの返事ににこりと笑う。
「それに、ポップもちょっと気にしてたよ。ヒュンケルのこと」
「ポップが?」
 ヒュンケルは意外そうに目を丸くする。
「うん。ほら、バーンパレスでの戦いでかなり無理したでしょ、ヒュンケル。その、生きてるのが不思議なくらいだって……。だから、いつか突然ガタが来るんじゃないかって」
 ポップはどちらかというと、ヒュンケルには反発的な態度をとることが多かったが、それは本心ではないこともわかっていた。だが、そこまでヒュンケルを案じていたのは意外だった。
 ダイは一度口ごもると、震える声でヒュンケルに問いかけた。
「――本当に、大丈夫だよね? ヒュンケル」
 ダイの瞳は不安そうに揺れている。ヒュンケルは安心させるように笑ってみせた。ダイはアバンの使徒の中で最も強いが、最も幼くもある。そんなダイの心に負い目を残してはいけない。
「ああ、心配するな」
 そう言ってダイの頭を撫でつけると、ダイはにこりと笑い、わかった、と言葉を返した。


▼【R-18部分サンプル】本編+後日談的なおまけエロが1本あります

「ラーハルト、オレは、っぁ、今は……ッ」
「安心しろ。今はすべて、オレに委ねろ」
 ヒュンケルは必死に声を抑えようとするが、ラーハルトに陰茎を擦り上げられるとそれは叶わなくなる。鈴口からは先走りが溢れてラーハルトの手の動きを滑らかにし、それがさらにヒュンケルの性感を煽っていく。
「あ、ぁあ、や……ッあっ」
 先走りで濡れた指で輪を作るようにしながら陰茎を上下に扱かれる。未だ自分の体の感覚に戸惑っているヒュンケルにとって、その刺激は強すぎた。
「ひぁっ! あ、あぁあ……!」
 指先が裏筋を撫で、親指が先端をぐりぐりと刺激する。根元から搾り取るような動きにびくびくと腰が震えてしまう。ラーハルトの指の動き一つ一つに翻弄されて、絶え間なく体が跳ねてしまうのを抑えられない。
「っぁ、だめ……だ、もう、出そう……ッ」
「構わん、出せ」
 ラーハルトの唇がヒュンケルの耳元に寄せられる。軽く耳朶を噛まれて、それがとどめになり、あっけなく絶頂へと上り詰めた。
「あ、あぁっ!」
 先端から勢いよく白濁液が飛び散る。それはラーハルトの手に受け止められて、その指を汚した。それでもまだ足りずにヒュンケルの陰茎は再び首をもたげ始めた。
「ん、ぅう……っ」
 恥ずかしいはずなのにそれを隠しきれない。わずかに残った理性が羞恥を煽り、それを上回る情欲に体が焦がれている。
「一度出しただけでは収まらんか」
 ラーハルトが揶揄するように笑うが、それに反論できるほどの余裕はなかった。ただ、ラーハルトの熱が欲しくてたまらない。
 ラーハルトはベッド脇のチェストから潤滑油の入った小瓶を取り出す。そしてそれを指に垂らし、ヒュンケルの後孔にあてがった。その感触だけで期待するかのように収縮するそこにゆっくりと指を沈めていくと、待ちわびたかのように肉壁が絡みついてきた。
 ラーハルトは中を探るように動かしながら徐々に奥へと進めていき、ある一点を掠めたところでヒュンケルが大きく反応した。その反応を見て、ラーハルトはその部分を執拗に攻め立てる。すると、面白いくらいに体が跳ねて甘い声が上がった。
「ひ、ぁ、あっ、やめ……そこ、ぉ……!」
 強すぎる快感にヒュンケルが悶える。それでもラーハルトは手を止めず、執拗に愛撫を続けた。
「らーはる……、ッ! ぅ あ゛、う゛……っ」
 快感に耐えかねるように腰が揺れ動く。その姿に嗜虐心を煽られたラーハルトはさらに強く刺激を与えた。するとヒュンケルは再び絶頂を迎え、陰茎からは勢いのない精液が流れ出ただけだった。
「ァ、なぜ、こんな早く……?」
 ヒュンケルは呆然としながら呟く。ラーハルトはその様子に小さく笑い、さらに指を増やして後孔を解していく。
 十分に広がったことを確認してから指を引き抜くと、その刺激すら快感になるのかヒュンケルの体が震えた。
「ぁ、あ……っ」
「挿れるぞ」
 ラーハルトがヒュンケルの腰を掴み、自身の陰茎を後孔へと押し当てると、それだけで期待するように中が収縮する。そのまま一気に奥まで突き入れると、ヒュンケルは背をしならせながら達した。
「あ、あぁあっ! は、ぁ……っ」
 ラーハルトが抽送を始めるとヒュンケルの口からひっきりなしに嬌声が上げた。その声すら飲み込むようにラーハルトは深く口づけをした。
「んむ……っふ、ぁ……らーはる……」
 唇が離れると銀糸が伸びて、ぷつりと切れる。ヒュンケルは蕩けきった表情でラーハルトを見つめた。
 ヒュンケルの瞳にはラーハルトの姿しか映っていない。その瞳に、その表情に、ラーハルトはぞくりと背筋を震わせる。
「ヒュンケル……」
 ラーハルトはヒュンケルの膝裏を抱え込み、より深く繋がるように体勢を変え、ゆっくりと抽送を始める。
「あ……っ! ぁ、あっ」
 徐々にその動きが早まっていき、肌と肌がぶつかり合う音が部屋に響いた。
「ッ、らーはる、と……っ」
 ヒュンケルが甘えるようにラーハルトの首に腕を回す。そして、もっと欲しいと言わんばかりに自ら腰を揺らめかせた。