【R-18/サンプル】775,885,520!

LCB

2026/6/21 Comic City福岡64にて頒布。
文庫80P(表紙込み)
イベント頒布価格¥500
Booth頒布価格¥600
リウ協会ホンイサがポリネシアンセックスをする本。
▼Booth通頒はこちらから▼
https://hurutake.booth.pm/items/8345570

▼冒頭 サンプル
――イサンが東部から戻ってくる。
その一報がホンルの耳に入ったのは、四課部長のロージャに頼みたいことがある、と呼び出された時だった。

「みんなにはまだ内緒だからね? ホンル」

イサンが戻ってくると告げた瞬間、あからさまに目に喜色を浮かべたホンルに、ロージャがくすくすと笑う。イサン本人にもまだ通達されていないことだから、とロージャが付け加えると、ホンルは目を丸くして首を傾げた。

「イサンさんより先に、なぜ僕に?」
「イサンさんが入居してるリウ協会所属フィクサー向けのアパートのことは知ってる?」

リウ協会ではフィクサーとして一定の評価がもらえると、協会が斡旋している住居に入居できる権利が与えられる。ただし、特権と言うほどではなく、賃料や水光熱費はもちろん徴収されるし、広く設備の整った部屋が相場よりも安く借りられるというだけだ。自分の気に入る家がいいとか、家族がいるとか、節約志向でもっと賃料の安いあばら屋に住むとか――様々な理由で、あえてその権利を利用しないフィクサーも少なくない。
ホンルもその権利を放棄した一人だ。というのも、実家から有り余る資金が提供されるおかげで、小さな一軒家を買い上げて暮らしている。
一方のイサンはというと、彼自身、住居に関してこだわりがなく、協会から提供される部屋の方が本を多く収納できる、という単純な理由で協会のアパートに入居していた。

「イサンさんが住まわれているところですよね。何回か行ったことはありますよ」
「そう、そのアパート。実はこの前から電気系統が老朽化でダメになっちゃって。もう大変なのよ」

ロージャの話はこうだ。
先日、アパートの一室で漏電が原因の小火騒ぎがあった。幸い、初期消火が功を奏し、大事には至らなかったが、詳細な調査をすると、内部の電気系統の老朽化が激しく、同じような火事がいつ起こってもおかしくない状態だという。

「それは大変ですねえ……」

炎を象徴とするリウ協会が斡旋している住居が火事で焼失……など世間の笑いの的になりそうな話題だ。
リウ協会のフィクサーならば火事ごときで死にはしないだろうが、外聞は悪い。

「それで、急遽アパートの改修工事をしないといけなくなって……。そこに住んでるフィクサーは一旦引っ越しを余儀なくされたってわけ。もちろん、イサンさんもね」

ここからが本題、とロージャはホンルに頼み込むように両手を合わせた。

「ホンル、イサンさんの引っ越しに力を貸してくれない?」

ロージャに話はこうだ。イサンの帰還日は工事開始日の前日。帰って早々に部屋中を荷物をまとめ、運び出し、そして工事が終わるまでの宿の確保も行わなければならない。

「僕にできることであれば、勿論――」

ホンルはそう言いかけ、ロージャの目が少しだけ泳いだことに気づく。彼女が自分に何か後ろめたいことを頼みたい時のクセだ。

「ふふ、僕を呼び出した理由を先に聞きましょうか」
「話が早くて助かるわ、ホンル。その一時退去者の荷物を一時的に協会の倉庫で預かっているんだけど、なにせ数が多くてパンク
寸前なのよ。倉庫への預かりは早い者勝ちだから、イサンさんが帰ってくる頃にはもう……」
「なるほど、イサンさんの荷物と、イサンさんを僕の家でお預かりすれば良いということですね」

そうホンルが言うと、ん? とロージャが首を傾げる。

「えぇっと、預かってほしいのはイサンさんの荷物だけで良いんだけど……」

すると、ホンルはにっこりとお手本のような笑みを浮かべた。

「東部から帰ってきたばかりでお疲れのイサンさんに、引っ越し作業に加え宿探しなんて、難しいと思いませんか?」

ホンルの言い分はもっともで、ロージャも頬を掻きながら「そうねえ……」と呟きながら、「でもイサンさんはそれで良いのかしら……」と心配を拭えない様子だ。

「ええ、だって僕とイサンさんの仲はご存じですよね?」
「もちろん、私はあんたたちが良い仲だっていうのは知ってるわよ。でも、イサンさん、そういうの隠したがりでしょ」

ホンルとイサンは恋仲であるが、その事実を知っているのは二人の共通の知人である一部の者だけだ。イサンの内向的な性格も相俟って、人目があるところではただの友人の様に振る舞うのが暗黙の了解となっていた。

「異性同士ならまだしも、同性ならルームシェアしてる人だっているじゃないですか。それに、イサンさんを何度かお招きしたこともありますし。ダメですか?」

首を傾げるホンルに、ロージャは「お熱いこと」と呆れ混じりのため息をついた。

「もう、口出しはしないわ。イサンさんにはそう伝えておくように三課に言っておくわね」
「わあ、ありがとうございます。イサンさんのお部屋、準備しておきますね」

▼R-18シーン サンプル
 ◇ 四日目
最初にホンルに伝えられていたことを思い返す。今夜は性器への愛撫、性感帯への刺激。しかし、最後まではしない。
その「最後まではしない」という点がイサンにとって一抹の不安を覚えさせた。澱のように溜まった熱が腹の底に残ったまま、今日一日を過ごす。協会での仕事中も、焦燥感に近いものを覚えずにはいられなかった。早く帰りたい、と思ってしまう自分に呆れてしまうほどに。
部屋に入ってきたホンルと向かい合う。向かい合った時の距離が、最初から少し近い。それは意図したものでも、測ったものでもなかった。

「今日は……出さないようにしながら、触れます。我慢、できそうですか?」
「――そなた、こそ」

そう強がってみたものの、ホンルに感づかれてしまっていることは明らかだ。
イサン自身、予想以上の体の変化に驚いていた。だが、それは不安を呼び起こすものではなく、期待に近いもの。今夜の夜がどんなものになるのか、想像もできない。ただ分かることは、ホンルがここまで連れてきてくれた、ということ。

「ふふ、そうですね。僕も、ちゃんと我慢します」

まずはホンルの口づけから始まった。

「ン――ッ!」

びくり、とイサンの体が跳ねる。三日間の積み上げが、体の閾値を完全に塗り替えていた。唇が合わさった瞬間から、熱が腹の奥まで降りてくる。舌が絡んだとき、すでに声を押さえられなくなっていた。

「……っ、ん、はぁ……」

ホンルの唇が離れる。

「――かわいい」

ホンルが今度は耳朶に口づけた。昨夜の三日目に覚えた感覚。皮膚の薄い場所への接触が、今夜はすでに体を敏感にしている状態で施される。

「……っ」

ホンルの手が首筋に触れた。次は鎖骨へ。胸の中心へ。
その経路は昨夜、じっくりと体に染み込んだもの。乳首に触れた瞬間に体が跳ねる。昨夜の記憶が、今夜の体を先に開かせていた。

「すぐ反応しましたね」

返す言葉もなかった。ホンルが今夜は少し強く、押し包むように圧を加える。背筋に電流が走り抜けるような感覚があって、腰に力が入らなくなる。かすかな振動にもいちいち反応してしまう。昨夜の夜に刻まれた記憶が、今夜の感度を増幅させていた。

「……は、ぁ、ァっ……」

ホンルがもう片方の突起にも触れた。二カ所が同時に刺激される。

「――っ、あ、ァ……!」

腰が浮きかける。思わずシーツを両手で強く掴んだ。昨夜も経験したばかりなのに、今夜はより体が敏感で、イサンはふるふると首を横にふった。

「痛くはないみたいですね? 気持ちいいですか」
「……い、たみは……なき……っ」

声が途切れた。それ以上の言葉を繋ぐことが難しかった。
ホンルの唇が胸の中心へ降りてきた。
唇の温かさが皮膚を伝う。皮膚を吸われると、体の内側で水面がゆっくりと揺れるような感覚がして、それが腹の底まで波及した。

「……は、ぁっ――」

快感は際限なく深く、イサンを襲った。
ホンルの唇が腹部へと降りた。臍の下。内腿の際。そこは昨夜まで触れられたことのない場所だった。薄い皮膚に唇の温もりが触れた瞬間、じわりと快感が滲み出る。

「――っ、……!」
「ここも、感じますか」

わざとらしい。もうすでに、イサンの自身が緩く兆しているのは明らかだ。

「……も、ホンル、く――」

声が掠れた。期待と羞恥が入り混じった、情けない声だと自分でも分かった。
ホンルの手がイサンの自身に触れる。
包み込まれる感触。ホンルの指が、掌の形がそのままに伝わる。それだけで、腰の奥から重たい熱が湧き上がった。
ホンルがゆっくりと手を動かし始める。最初はささやかな動きで。
それだけでも体の中、深いところから、ぐ、とせり上がるものがある。熾火のように底の方でじっと燃えていた熱が、今ここで解き放たれようとしている。

「……ホ、ンル、君……っ」
「――はい、聞こえてますよ」
「此は、此れ以上、は――」

ホンルが少し圧を強め、扱く速さを速めた。襲い来る快感が、積み重なっていく。

「……は、ァ、ぁ……っ!」
「イサンさん、一緒に、気持ちよくなりましょう」

ホンルが自らの陰茎と、イサンのものとをまとめて握りこむ。

「――ひ、ぅっ」

ホンルの手が動いて、先走りで濡れた音が響いた。

「ん――っ、は……」

ホンルも小さく声を漏らしていた。

「あは、すごい……」

ホンルが吐息混じりに笑う。お互いの先走りで濡れた陰茎を擦り合わせると、どくどくと脈打つ感触が余計に情欲を煽った。
ホンルがイサンの手を導いて、共に握りこむように促す。誘われるまま、ホンルの指に、陰茎に、自らの手を絡ませる。

「……ッ! は、ァ……ん……!」

腰が勝手に浮いた。シーツを両手で掴む。視界の端に光の粒が散った気がした。

「……イサンさん、さわりあいっこしましょう? こっち」
「う、むぅ……」

イサンの情けない声に、「ふふ」とホンルが静かに笑った。どこもかしこも熱くて、触覚すら莫迦になって。だが、ぬるついた指の腹でホンルの骨張った関節の部分を撫でると、ひどく安心した。

「……ホンル君……もうすこ、し……」
「もうすぐ、ですよ」
「――っ」

次の瞬間、ホンルの動きが緩くなって、睦み合いが不意に終わりを告げた。
(……何故、)
喉元までその言葉がせり上がるのを、一抹の羞恥心が飲み込ませた。続きが欲しい。あと少しで――。

「今日はここまでです」
「……ッ」

言葉も出なかった。腹の奥に、放出されなかった熱が残っている。鬱々と、くすぶるような。

「明日、ですよ」

ホンルは今夜の締めくくりとして短く唇を重ねた。それからイサンの背中を腕で柔く包みこんだ。引き寄せるでもなく、鳥が翼で雛を守るように。イサンはその温もりに身を預けながら、肩を上下させて息を整える。
この熱を抱えたまま明日へ持ち越す。気が遠くなりそうだった。これが背徳的で危うい期待だと分かっていながら、それでも明日の夜が待ち遠しくてたまらない自分がいた。